私は何処に行きたいのでしょうか？

現実世界と言うのはルールだらけです。何かするにしても制限があるし決まりがあります。でも全員に適応されてる制限なので平等です。そして何より自分で全てを決めなくて良いので決める事で人生を終わらせなくて済みます。さてそんな良くも悪い現実世界ですが殆どが決まっているから迷う事も無いはずです。でも実際は迷っている人が多くいます。迷っている事に気付けば良いですが迷っている事に気付いていない無自覚迷走者も良くいます。私は誰かから「今後私はどうして行けば良いだろう？」と相談を受けたら、まずその人が社会システムのどの分野に行こうとしているのか？を聞きます。人は基本、自分が何処にいて何処に向かいたいかが分からなくなると不安になります。それならその人が自分が何処にいて何処に向かおうとしているのかを聞けばその人の「分からない部分」の大半が分かります。そしてこの「分からない部分」は現実世界の出来事である為、詳細の度合を見なければ全て解明出来ます。私も現実世界の存在なので知識量に限界があるので詳細の解明はその分野の専門家に任せましょう。そんな訳で今回は実際どの様に自分の現在地と行きたい場所を確かめるのかを見てみたいと思います。良くある事例として絵を描いている人物(作家)から「今後私はどうして行けば良いだろう？」と相談された場面を想定したいと思います。

仮想実行作家(以後「作」)：今後私はどうして行けば良いんだろうと思いますか？

私：あなたは何処に行きたいと思っていますか？

作：それを迷っています。 ※この時点でかなり初期段階で迷っている事になります。

私：とりあえずは絵を描いて生活したいと思ってるんですか？

作：そうです、でも最近何を描いたら良いか迷ってしまうんです。 ※ここでこの人は社会システムの芸術分野には行きたいと思っている事が分かります。では更に芸術のどの分野に行きたいのかを聞いてみましょう。

私：どんな絵を書いているのですか？

作：普段の生活の中で「これ良いな」と思ったものを描いています。

私：写真とか他の技法等は使わないのですか？

作：やっぱり自分は絵が好きなので他の技法は使わないですね。 ※この時点でこの人は芸術の中の画家と言う分野に行きたいと思っています。ですが最後に確認の質問をしてみます。

私そうですか、ではあなたは絵を描く中で「描きたいものを選ぶ時」と「絵を描いてる時」と「出来た絵を発表する時」どれが一番やってて楽しいと思いますか？出来ればその度合いも教えて下さい。

作：出来た絵を発表する時」が一番ですね、その次に「描きたいものを選ぶ時」「絵を描いてる時」が同じ位です。どうやったら良く見てもらえるだろうとか考えるのが楽しいのですがその為の絵が描けなくて悩んでいます。 ※これでこの人の悩んでいる所が分かりました。誰かに自分の絵を見てもらいたいけどその絵が描けなくて悩んでいます。なので解決方法を提案するためにもう少し質問します。

私：絵はいつ頃から描いてるいるんですか？絵の学校に行ったとか？

作：小学生の頃からずっと描いています、中学高校では美術部に入っていました。美大に通っていました。

これでほぼ確定になります。この人は芸術の分野の「画家」になりたいと思っています。その理由は芸術の分野に今迄の自分の人生の大半を使ったがそれが意味の無かった事には出来ないので芸術の分野を選んだ可能性はかなり高いです。これは普通の考えです、誰でも自分の人生の大半を傾けた分野があればその分野に行きます。ですがその先の選択が本当に「画家」なのかが問題です。この人の場合「画家」以外に「イラストレーター」「キュレーター」などの分野も考えられます。もしかしたら「普通の生活の中で「これ良いな」と思ったものを描いている」と言うはそれ程重要では無い可能性があります。

その辺も聞いて確かめて見ましょう。もしそれでも「画家」を目指すのなら「画家」のルールに従いましょう。それが嫌なら画家以外の分野に行くか芸術の中に新しい分野を作るか、もしくは趣味として絵を描くしか方法はありません。それが社会システムのルールになります。

このルールを無視すると確実に迷います。物質的に真っ直ぐしか無い「道路」を曲がろうとしてもそこには「道路」はありません。真っ直ぐしか無い「道路」を曲がりたければ新しく「道路」を作るしかありません。「道路」を作らず曲がる事もできますがそれはその人だけの「道」で他者も通れると認識された「道路」ではありません。「道路」を作りたければその分野のルールに従いましょうその人だけの「道」であれば他者を惑わさないかぎり自由です。それが社会システムのルールです。